限界

えっ・・・・!そ、そんな・・・・・・
アイマスクがはずされ視界が広がったとたん、私はあまりもの衝撃にただ呆然としていた。
私の回りには大勢の人々が歩いている。
駐車場のすぐ隣の店の入口に私はいた。
裸で、ロープに縛られたまま、私はここに連れてこられたのである。
店に出入りする人々の視線が私に冷たく向けられている。
見て見ぬふりをしながら去っていく人々に、私はいたたまれない恥ずかしさに襲われ、
思わず目を閉じてしまった。
「ふふふ・・・・とてもいい眺めだよ。さあ、ここで出してごらん」
松村さんは私の後ろで満足そうに私を眺めている。
ああ・・・こんなことになるなんて。こんなところで出せるはずないじゃないの。
誰か、助けて・・・・・・
でも、助けなんて来るはずがない。
私の心は恥ずかしさと、どうすればいいのか分からないという困惑で訳が分からなくなっていた。

私はしばらくその場を動けないでいた。
動きたくても松村さんが後ろで私のロープを押さえていて、逃げることもできない。
それにもう生理的にも限界にきていた。
お腹がグルグルと鳴りだし、今にも出してしまいそうで、
出さなければお腹が壊れてしまいそうなほど下腹部が痛い。
「ううっ、お願い・・・・ここじゃいやなの。トイレに行かせて」
私の額には脂汗がたらたらと流れている。
それでも松村さんは知らん顔で
「ここで出さなきゃダメだよ。もう我慢できないんだろう?ここで出す君のものが見たいんだ」
「いや、お願い・・・・せめて駐車場でもいいわ。ここじゃいやなの、お願い!」
「ダメだよ」
そして松村さんはひたすら、私のお尻を見つめている。
松村さんには辺りの私に向けられている冷たいほどの視線が感じない様だった。

その後も私はここでは出せないと必死に我慢を続けていた。
しかし、下腹部はさらに痛みを増し、グルル・・・という音も大きくなってきている。
ここで出すなんて絶対にいや・・・・・
目を閉じたまま、私は我慢していたがどうしても我慢しきれなくなってきたのか
うっすらと涙が目から頬をつたって流れ始めた。
松村さんはそれに気付き声をかけた。
「泣いてるの・・・?素直に出さないからだよ。我慢することはないんだ」
「お願い・・・・トイレに行かせて。ここじゃ出来ないの」
涙声まじりの声で私は懇願した。
「もうこれ以上、動けないだろう・・・・?動いたら出るかもしれない。
ここで出すんだ。君がここで排出するところを見たいんだよ」
「いや・・・・・・」
「なら、アイマスクをつけてあげよう。大丈夫だよ。後始末は心配することないからね。
素直に出してごらん。もう我慢できないんだろう?」
松村さんは仕方なさそうに再び私にアイマスクをつけた。
再び視界が遮られても、私に人々の視線が向けられているのは変わりはない。
しかし、もう私には耐えられないくらいの痛みが襲っていた。
ああ・・・・・・もういや・・・・・もう動けない・・・・・座っていられないわ・・・・
も、もうダメ・・・・・・
私が気を抜いたその時、お尻に力が入り
大きな音と共にお腹で押さえていたものが一気に出ていくのを感じた。
ああ・・・・もうどうなってもいいわ・・・・・・
私は気を失っていくのを感じた。

私が気が付くと、車の中なのか隣には松村さんが席に座っていた。
自分の体を見ると、松村さんが着せたのか服を着ている。
松村さんは私に気が付き
「大丈夫でしたか?」
私は黙ってうなづいた。
「でも、まさかあんなところで気を失うなんて思わなかったよ。
排出しながらなんて・・・・とってもいい排出シーンだった。久々に興奮したよ」
私にはもはや、答える気力もなかった。
「そろそろ家に行きましょうか・・・・・」
松村さんはハンドルを握り、駐車場を後にするのだった。